明日10月25日に奥伊勢Forum開催:AI/IoTをバイオ系の方々と
勉強、討議しませんか? 場所は三重県津新町にあるプラザ洞津で12時半受付開始です。無料で残席ありです。FFinal奥伊勢Forumプログラム(10.15.19)
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「サピエンス全史」の著者であるYuval Noah Harari(ユヴァル・ノア・ハラリ)が描く《テクノロジーとサピエンスの未来》と表現できる著書「ホモ・デウス」からのPickupその1です。
¶人間は幾世代にも渡って、飢餓と戦争と疫病のせいで膨大な数の人々が命を落としてきた。これとの戦いは功を奏して今日、食べ物が不足して死ぬ人の数よりも食べ過ぎて死ぬ人の数の方が上回っている。今や、この先の私たちの身の処し方として「《バイオテクノロジーと情報テクノロジー》がどれほど巨大な力を私達に与えてくれているか」という前代未聞の問いかけを自らに向ける必要性に迫られている。
¶これは「サピエンス全史」で記述されている認知革命と密接に関係する。つまり、7万年前に起こったとされる「フィクション(存在しないもの)を信じる能力」によって人間は他の生物には見られないほどの大規模な社会的協力が可能になった。これがあってその先に農業革命と産業革命という二つの革命が起こった。—このようなストーリーで如何に人間が人間らしくなったかという物語の展開となっている点に特徴があります。その2では生物学的貧困線に触れられており、これを紹介したい。
■概要
昨年6月に閣議決定された「統合イノベーション戦略」を推進するために「統合イノベーション戦略推進会議」が設置された(令和元年6月11日付)。その一つである「バイオ戦略会議」では社会課題が挙げられ、産業並びに研究動向が分析されている。以下、目についたKey Wordを元に抜粋紹介しました。バイオ事業に携わる方々が夢を語り合い、事業のベクトル合わせや確認に役立てば幸甚です。https://www.kantei.go.jp/jp/singi/tougou-innovation/
物故された先生方から頂いた、今でも心に残るメッセージについて記憶をたどって列挙しました。
恩師の方々:カッコ内は松尾が教えを受けた時期。
★石黒伊三雄(1962年から、断続的に)
Key Word:ビオプテリン/ビタミンB2/フラビン/ロイヤルゼリー
藤田保健衛生大学(2018年10月より藤田医科大学)第一生化学教室は1974年に石黒伊三雄教授によって開講された。
真の教育は私学にあり。教育とは何年も後で分かること。そのときに分かることは単なる気付きだ。
★堀尾武一(1964年~2003年逝去されるまで)
http://www.protein.osaka-u.ac.jp/about/history
大阪大学蛋白質研究所歴代所長を参照
次回はこの先生の語録に特化したいと思います。
★Mark Bitensky(1975年~1977年@Yale Univ. 2014年逝去)
Key Word:Cyclic nucleotide/Light-activated GTPase/Retina(Retinal)
Be Skeptical Discussion& Argument Make typical example
Negative Dataが大嫌いで、Technicianが捏造したくなるのがよくわかる。
全てにおいて反面教師で、大変勉強になりました。
★Gordon H. Sato(1981年~2017年逝去されるまで断続的に)
Key Word: Cell biology/Monoclonal antibody/Manzanar project
Good business based on good research.
More money and freedom to young researcher.
日系二世の根性の塊がDriving Forceになっている。
あれから16年たちました。忙中閑ありではありませんが、先生の語録を紹介したいと思います。その前にまず、お亡くなりになられる直前の思い出を、と思います。
—–先生は、2002年10月17日に「一哲会」(12年ぶり開催の同門会)にお元気で出席されました.その会の冒頭でのご挨拶.「弟子百数十人の中で鬼籍入りの方は二人,お一人は何とも仕様が無かったが,もう一人はその兆候があった.僕にもう少し医学的知識があれば救えていたのに,と悔やまれます.皆さん,僕よりも早く死ぬというような親不孝をしないように元気で頑張って下さい」.上海にあるFudan大学・Huang教授もOYCとの関係で来日しておられ幸運にも堀尾先生と旧交を温められました.会の最後に松尾が「堀尾先生はお見かけした通りお元気で,先生より長生きするにはそれなりの覚悟と遺伝的資質が必須ではないかと思います」と挨拶したのを覚えています.
奥様からお伺いしたことを要約します.
以下先生との会話です(終始手を握らせて頂いての会話でした).
(この間「ティッシュ買ってきて」というエピソードがありました)
治療を拒否され死を覚悟しておられることが分かり,改めて手を握り締めて涙しました.
病室を去る折りに「また来ます」と言ったらいつものように右手を斜め上に上げて挨拶されました.生気の無くなったご自分の手を暫く見つめておられたのが印象的でした.結局,チャンとお話できたのはこのときが最後でした.その後,ホスピスに移られモルヒネを背中と肩から除放注入され,栄養補給を徐々に減らす衰弱死という方針とのことでした.ご本人の精神状態を考えての方策とのこと.病室は独特の臭い(いわゆる死臭)で長くて10日か,早ければ1週間と思いました.(3月15日のことだったと記憶しています.その折,ヤトロン内藤社長が来られたときのお話を伺いました)
気を許せる弟子が少なかったせいか,松尾と角野さん(最後まで助教授をされた方で,現MS機器常務)しか,早くに知らせてもらえませんでしたが,奥様を説得してお許しを頂き,数人の弟子がご存命中にお会いすることが出来ました.
前年の11月20日のOYC顧問会でもお酒を酌み交わされてお元気でした.珍しく咳をしておられ,あれっ(??)と思いましたが,まさかこんなことになるとは.恩師の生き様,死に様は「堀尾先生は精神的な支え」であっただけにショックは隠せませんが,これを機に自分の行き方をよくよく考えようと思っております.
—–生き様、死にざまをいくら考えても何の展開もないまま16年たってしまいました。昨年秋には一哲会解散会がありました。個人的には、心の整理には全く役にも立っておらず。やりきれない気持ちで語録集をアップすることを思い立ちました。思い違いを指摘されるのを覚悟ですが、ありましたらご容赦ください。松尾 拝(2019年5月20日)
分かりやすい例として《量(の概念)》を挙げたいと思います。これは、サプリメントや健康食品や機能性食材などという言葉と製品が市場に溢れている昨今の食生活において、専門家でない一般の方々に浸透させなければならない重要なモノの考え方です。
量(Amount)とは濃度と総量です。医薬品は特定の範囲内の量で薬効を期待することができ、それを大幅に超えると副作用が強くなり、毒物となります。つまり、あるモノがヒトに対して将来起こしうるリスクを科学的に調べその根拠を明示する科学—Regulatory Science—が根底を成しています。
体に良い、健康維持に意味があるというあるモノに対して、量のことを考えると、どのような判断をすればよいかわかってきます。謳い文句のように「効く」のであれば、量多くとると、よりよく効くかもしれませんが、弊害(健康被害)が発生することになります。
この自然界にヒトに健康被害を起こさないモノは存在しません。水も酸素も、そうなのです。→No.3に続く