先制医療(Preemptive Medicine)という言葉を耳にするようになって来ています。ゼロ/一次予防医療とほぼ同義で、イメージとしては「未病治療」です。但し、先制診断法(Preemptive diagnosis)という新たな診断法が確立されて初めて成立する仮想概念です。課題が幾つかあります。(1)どうやって診断するのか、(2)診断方法を提示されても、それを検証する場がありません。(3)対象となる疾患のどの時期が先制治療のターゲットなのか、(4)疾患ごとに違うにしても、「生活習慣病胎児期発症説」(Barker博士提唱のDOHaD説)を取り入れると卵子の栄養状態からその範囲に含まれます。とは言え個の医療と関係して医療科学分野でのパラダイムシフトの起爆となっています。健常状態からの生体サンプルとこれにタグ付けされた医療情報の歴年的蓄積が必要となって来ています。興味あるお方は一般社団法人健康科学リソースセンターhttp://www.rechs.org/ にアクセス下さい。